うえみずゆうき脳内議事録

うえみずゆうきのブログ。思ってもいない本音など。

グラデーションを読む力 〜機械の奴隷にならないために〜

これからの時代は、文脈を読む力にかかっていると思います。 人生全般に言えるのですが、今回は仕事に特化してお話します。

「先日送ったダイレクトメールは当日中に開封され、記載のURLにアクセスし、案内したイベントページにたどり着いている、そこで何分滞在して、その後このページに行って…。」

「で?なんなの?そこから何が言えるの?」

結局、事実からその意味を読み取る力がなければどうしようもないわけです。それら一連の行動がどういう文脈の中で行われているのか。

マーケティングオートメーション的なシステムでは、文脈を読むことを属人的なスキルに任せるのではなく、文脈を定量化(点数化)するそうです(先日、セミナーでそう言っていました)。

メール開封したら何点、イベントページに来たら何点、イベントに参加したら何点、累計何点以上になると購買確率の高い見込み客とみなし、積極的に営業をかける。 そうすることで、より効率的な営業を行うことができる。属人性を排除し、誰でも的確な見込み客に興味がありそうなものをピンポイントで勧めることができる、と。

こうしたシステムはよくできているなと感心させられます。 文脈がまともに読めない人でも、会社が定める水準で文脈が読めるようになるし、何より購買する気が全くない人に営業をかける無駄がなくなるのです。

一方、消費者目線でひとつひとつの行動が監視・記録、点数化され、ランクづけされていると思うと結構萎えます。 ですが、実際はこうした考え方自体、ぼくたちも(点数化しないまでも)日常的にやっているのではないでしょうか。

たとえば、恋愛的な意味で気になる人がいたとしましょう。

「連絡先を教えてくれた」「LINEの返事がいい感じ」「2人きりの食事のアポも取れた」「相手からも連絡が来る」「パーソナルなことを打ち明けてくれた」「2回目会ってくれた」など、たくさんのポイントがあると思います。それらを元に、「きっとこれは行ける!」とか「脈なしだな」とか判断しているわけです。 判断基準を明確にするために、各項目を点数化しているというだけの話です(LINEの返事がいい感じ=3点、2人きりで食事に行った=20点、合計50点以上で付き合える可能性大、みたいな)。

点数化した瞬間、えげつない印象を受けますが、ビジネスの世界はえげつないので、こういうことになるのでしょう。また、判断基準を共有する上でも、定量化しておくことが重要なのでしょう(「文脈を考えろよ」と言ったところで、その読み方は人それぞれですから、人によってまるで見当違いなことになるのは目に見えています)。

特定の商品を売るにあたっては、こうした均質的な判断基準を持つことは無駄がなく、効率的に思えます。 ビジネスの特徴や本質がここにあるように思えます。目的達成のための最適化というか。

とはいえ、最終的には人間はデジタルではなくアナログ、01ではなくグラデーションです。

グラデーションを細部まで認識することが文脈を読む力なのであって、点数化してランク付けするというのは1つの結構精度の高い判断基準であり、1つの結構精度の高い判断基準でしかありません。あくまで共通認識を持つためのツールです。 話はそこからです。

そこで止まってしまっては機械の奴隷です。